多摩連帯ユニオンNEWS(JR版) 第12号 2015年11月18日

https://drive.google.com/file/d/0B2HgPUAlbi38bW1Jb2Q4RURUdFE/view?usp=sharing


JR関連企業
交通機械サービスは第2回団交でも
青年労働者の首切りの根拠示さず

 私たちと同じ合同一般全国協に所属する「なんぶユニオン」で、解雇撤回闘争が闘われています。本紙8号(10/14付)に続き、新しいなんぶユニオンのビラを掲載します。

労働組合法第1条(=労使対等)を知らない武田総務部長

 なんぶユニオンは、11月9日、JR東京総合車両センター構内でJR東日本のグループ会社として業務をおこなっている交通機械サービスで働く青年Aさんの解雇撤回を求める、第二回団体交渉をおこないました。
 交通機械サービス側から、武田総務部長(JR・OB)、村上工事部長(JR・出向)、斉藤営業部長(JR・エルダー)と金子社労士の4人が出席し行われました。「交通機械サービス」はJR関連企業とは名ばかりでJRそのものです。
 まず、交通機械サービス側が「団交時間は1時間まで」と制限してきたことへの抗議から始まった。
 団交の場は労使対等です。会社側の一方的な時間制限は許されません。「武田部長、労働組合法第1条(労使対等)を知っていますか」と言うと、驚くべきことに「知りません」と回答しました。
 総務部長が労働組合法の第1条を知らないのでは団体交渉に出てくる資格などありません。JR・JR関連企業のこの横暴な態度は絶対に許されません。私たちは、小笠原社長(JR・OB)が団体交渉に出席するよう要求しましたが、武田部長は無言です。
 対等かつ真摯に団体交渉をおこなう気などまるでないことが明らかになりました。「こんな会社に青年労働者の職場=生活・生命を奪われてたまるか」と怒りが爆発しました。

入社2ヶ月のAさんの「仕事ミス」を理由に「契約解除」を決めた

 この「仕事ミス」を具体的に示す書類を明らかにするよう要求しましたが、「必要ない」の一点張りです。
 Aさんの仕事は、車両のクーラーの洗浄です。チームを組んで、互いに協力し合ってはじめてできる作業であり、個人的な「仕事ミス」など存在しないのです。
 「ミス」が契約解除の本当の理由でないことは明らかです。われわれが何度も明らかにしているように、本当の理由は、Aさんが「安全な労働職場」を要求したことです。Aさんは、一貫して「職場の安全作業」を要求する先頭に立ってきました。それが、「安全無視・利益優先」の会社にとっては「邪魔」であり、勝手な理由をつけて「契約解除」したのです。
 穴の開いた手袋で仕事をし、炎症を起こしたことは明白な労働災害ですが、会社はAさんの訴えを握りつぶしたのです。

国鉄「分割・民営化」から始まった「外注化・総非正規化」の新自由主義攻撃が、
一切の悪の根源だ


 非正規労働者は全労働人口の40%に達しました。青年労働者の2人に1人は非正規労働者です。非正規労働者は、「賃金が安い」だけではなく「有期雇用」を口実に経営者の無言の圧力をかけられています。
 この現実に非正規労働者は「6ヶ月ごとに死刑台に乗せられる」と激しい怒りを充満させています。
 Aさんは、「こんな理不尽な解雇は絶対に許せない。これを許せば、次にまた同じ解雇者がでる」と渾身の決起で闘っています。青年労働者の「生きさせろ」の根源的決起です。交通機械サービスは、今すぐ、Aさんの契約解除を撤回し、職場に戻せ!

第三回目の団交を要求します

 問題はなにも解決していません。会社はAさんを解雇し、団体交渉が開始されたあとになってから、労災の手続きを開始しましたが、これまで握りつぶしたことが免罪されるわけではありません。
 まずはAさんを職場に戻し、謝罪するべきです。なんぶユニオンは、さらに第三回目の団交を要求します。
 Aさんの解雇撤回までどこまでも闘います。
(2015年11月12日付け)




ATACS導入ねらうJR
安全犠牲に設備コスト削減進める

 JRは3・11東日本大震災で一部不通になっていた仙石線の復旧に伴い、ATACSの使用を開始しました。さらに、17年秋に埼京線へ導入することも検討されています。
 このATACSは、設備コストを削減しさらなる過密ダイヤを実現するために、安全を破壊するものです。

「1閉塞1列車」の原則を破壊

 これまでJRは「閉塞方式」と呼ばれる方法で鉄道の安全を確保してきました。「閉塞方式」とは、信号機から次の信号機までの間を「閉塞区間」と設定し、一つの閉塞区間に一つの列車しか入れないというものです。この基準を守っている限り、列車同士が衝突することは絶対にありえません。
 それに対して、ATACSは列車同士の距離から「最適な速度パターン」を自動的に作成しその速度を超えると自動的にブレーキをかける仕組みです。各列車内の装置が位置を判定して無線で中央装置に送ります。
 これは鉄道の安全を守る仕組みの抜本的な解体です。閉塞区間という絶対的な停止基準を廃止すれば、わずかなトラブルやミスが事故に直結することになります。ATACSは間違いなく鉄道の安全を破壊します。
 閉塞方式では列車間隔は信号の位置によって決まるので、間隔をつめるには信号を増設する必要があります。それがATACSでは自由に間隔を詰められることになります。

過密ダイヤと乗務員の労働強化へ

過密ダイヤにすることが容易になれば、乗務員へのさらなる労働強化につながることは明らかです。
 また、鉄道の安全破壊にも直結する問題です。また、ATACSが全面的に導入されれば信号も列車の位置を検知する電気回路も必要なくなります。設備を点検したり修理したりする人員やコストも大幅に削減されます。
 コストや人員を削減するために安全を破壊し、乗務員への労働強化を進めるなど絶対に認められません。




こんな時、ご相談ください

◆突然雇い止めを言い渡された。
◆残業代が支払われない。
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 こんな時には一人で悩まず、ご相談下さい。相談無料、秘密厳守。

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